日本のシギ・チドリ類
Shorebirds in Japan
シギという名前の鳥をご存知ですか?多くは長い嘴を持ち、干潟や田んぼでゴカイ、カニ、貝、昆虫を漁っています。彼らのほとんどは旅鳥で、
日本は春と秋の渡りの時期に通過するだけです。春、干潟に一番乗りするのは、たいていオオソリハシシギです。彼らの渡来は早く、4月上旬には日本で冬を越したハマシギ(写真左下)と共に、干潟でその姿を見られるようになります。ゴールデンウィークの頃、干潟の春の渡りは最高潮を迎えます。オバシギ、ホウロクシギ、チュウシャクシギ、トウネンといった鳥たちが干潟に集まります。複雑な模様のため、あまり華やかに見えないシギたちですが、よく見ると渋い美しさがあります。
同じ春の渡りでも、田んぼや蓮田では、少し違った顔ぶれを見ることが出来ます。まだ桜も咲く前、3月になると渡ってくるのはツルシギ。真っ赤な脚と長い嘴が印象的です。4月下旬頃になると、真っ黒な夏羽に衣替えをします。ウズラシギ、タカブシギ(写真右下)、
コチドリも同じような環境でよく見られます。個体数は少ないものの、オオハシシギ、ヒバリシギ(写真左下)、エリマキシギといった鳥たちも時折姿を見せます。特に、エリマキシギのオスは、この季節には鮮やかなオレンジや紺の襟巻き状の飾り羽を持っているので、春の田んぼのアクセントになっています。
秋の渡りは意外に早く始まります。7月の下旬には、もうキアシシギやソリハシシギが干潟に帰ってきます。海水浴客が賑わう砂浜の外れを、小さな生き物を探して、忙しく走り回っています。
ヒバリシギは春の渡りの時期に比べると、見る機会が増えます。キリアイ、サルハマシギ(本ページトップ写真)といった鳥たちも春よりは多く渡来するようです。これらの鳥の記録の多くはその年生まれの幼鳥によるもので、
成鳥と幼鳥の渡りのコースの違いを示すデータにもなっています。
台風による影響もあり、秋には思いがけないような珍しいシギやチドリに出会うこともあります。ヒメハマシギ、ヒメウズラシギ、アメリカウズラシギ、ヘラシギ、コキアシシギといった鳥たちに出会うため、バードウォッチャーには、台風直後に干潟へ通う人も結構いるようです。この中でも、ヘラシギは特異なへら状の嘴もあって、バードウォッチャーあこがれの種です。
シギやチドリの仲間は長距離を渡る種が多く、日本に多く見られるトウネンなどは、シベリア北部で繁殖し、繁殖が終わるとオーストラリアまで渡って南半球で冬を越します。このため、台風、低気圧の通過などの条件次第で、まだまだ日本で記録のない鳥を見られる可能性もあります。「いつか自分が○○を見つける!」と意気込んでいる人も実は多いようですよ。
更に詳しいシギ・チドリ類の情報は "Stint Fan"'をご覧下さい。
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